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監修薬剤師
星野知秀
HPC みどり薬局
薬剤師
星野知秀

医療のデジタル化加速 オンライン診療・服薬指導の今後

現在は、パソコンやスマホの普及によりデジタル化が加速しています。医療においても例外ではなく、オンライン化の普及に向けて法整備が始まってます。そこで今回はオンライン診療の今後をまとめてみました。

時限的規制緩和によるメリット

2020年4月10日、未曽有の感染症流行によって、オンライン診療とオンライン服薬の一部規制が時限的に緩和されました。

一番のメリットは、オンライン診療もオンライン服薬指導も、初診から行えるようになったことでしょう。

時限的措置がとられる前は、オンライン診療ができるようになるまで、初診を含め3か月以上の対面による診察が必要でした。

オンライン診療の今後と課題

オンライン服薬初診においては、視診、触診、諸検査などが重要な項目となります。オンラインでは、対面式での診療にはまだ追いつけていない現状もあります。

しかし、慢性的、比較的病気が安定している方には、診療から処方までをオンラインで行えるのはメリットが大きいと言えます。

通院や待ち時間の手間が無くなり、感染症などの流行期には、人との接触が減るため、感染率も大幅に減ることでしょう。

また、病院のみならず、専門性の高い調剤薬局で、お薬に関する悩みや健康相談がオンラインで行えるのもありがたいですよね。

おわりに

時代はデジタル化が加速しています。しかし医療に関しては、セキュリティ上の問題や、オンラインによる科学的根拠の確立、操作性の簡易化など課題もあります。

しかし、電子カルテを始め、遠隔医療に関する機器や、サイバーセキュリティなど専門性の高い企業も多数参入しており、近く、科学的根拠や十分な体制を構築しながら、医療のデジタル化はさらに加速することが予想されます。

特に、医師へは直接聞きずらいことも、調剤薬局ではお薬や健康に関することが、気軽に相談できるのは大きなメリットです。

そしてオンライン化の加速が、私達の健康の保持増進をますます飛躍させていくでしょう。

参考資料

厚生労働省:検証を踏まえた今後のオンライン診療について

厚生労働省:事務連絡(令和2年4月10日)

厚生労働省:オンライン診療の適切な実施に関する指針

 

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